秋葉原FAL試聴室で聴き、あこがれの的だった究極のアンプ「S.I.T-7000」をついに手に入れた。
その柔らかく透明な音色はアンプの最終形として定年後の楽しみにとっておいたのですが、自宅試聴のチャンスに恵まれたのが運の尽き。
前倒しで買ってしまいました。
自宅試聴の第一印象は、「ちょっと音が甘すぎるな!ベールを一枚被せた音」でした。
悪くはないのですが、最高ではない。アンプの最終形としてはちょっと物足りない物でした。
もしやと思い、返却する前に試しにDAコンバーター(FIDELIX CAPRICE)から直にS.I.T-7000に繋ぐと、
これがビックリ!音がまるで違うではありませんか!ベールは全くなくなり、音の甘さもなく、むしろキツイくらい。
(S.I.T-7000はアッテネーターを内蔵しているので
プリアンプ不要で音が出せます。)
その生々しい音にしびれてしまい、しばらく音楽に浸りきっていました。
S.I.T-7000の本当の音は決して甘い音ではなく、リアルで生々しいものだったのです。
音にベールを被せていた犯人はプリアンプでした。
このプリアンプも結構評判が良く気に入っていましたが、S.I.T-7000とは次元の異なるものだった様です。
さて困ったことに、S.I.T-7000の入力端子は一つのみ。これでは使いが手が悪く実用的ではありません。
しかしながら、音が悪くなるのも我慢なりません。
このところをFALの古山社長に相談したところ、良い切り替え装置があるとのこと。
開発元の日本オーディオの渡辺社長とも話し、リーズナブルな価格で最高の音を約束する提案をして頂きました。
S.I.T-7000からアッテネーターを取り去り(アッテネーターが2つあると音が悪くなるとのこと)、ATT-5000(パッシブアッテネター)を
さらに改良した物を用意して頂きました。
2週間で改造が終わり、S.I.T-7000(改)とATT-5000(改)が送られてきました。
エージングが進んでいないことにちょっぴり不安を抱きましたが、とにかく音を出してみました。
(後に日本オーディオの渡辺社長聞くと、これらは他の機器に比べエージングはそれほど必要ないとのこと)
S.I.T-7000(改)直結の音に比べると、ややリアルさは後退しましたが、きつさや硬さがほどよく緩和され良いバランスの音になっていました。
最近オーディオにとって、接続機器間のバランスがいかに大切か再認識していたので、S.I.T-7000(改)とATT-5000(改)のバランスは絶妙で、
FALの平面スピーカー(Supreme-D)を含めて間違いなく最高の組み合わせと実感しています。
数週間聞き込んでいくと、まずとても自然に音楽が身体に入って来るのを感じます。
リアルで暖かみがあり、何よりもSNが良い。そして無駄なごまかしが一切ない。
無色透明だけどすこぶる美味しい水のようです。
静かな空間からリアルな音楽だけが浮かび上がる、それはもう至福の一時です。
一生の宝物を得た喜びに浸りきっている今日この頃です。
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【SIT7000&ATT5000の感想】 3/19 ご購入下さいました清水様より感想が届きました。
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2013.03.25 15:53